5日の厚労省がん検診あり方検討会で、上村直実先生が配布した資料の中に、年代別のピロリ菌感染率のグラフがあった。
これを見ると、胃がん検診の対象年齢である50歳で、ピロリ菌に感染しているのは約4割。 つまり、6割は胃がんのリスクが殆どないにも関わらず、バリウムを飲まされているのだ。 検診コストも無駄でしかない。
しかし、検診学者は、ピロリ菌の感染有無を胃がん検診に反映させることに、今も強く抵抗している。 これが実現すると、検診団体は大幅な減収になるのは間違いないからだろう。
国立がん研究センターの検診研究部部長は、日本最大の検診組織・日本対がん協会の評議員だ。 明らかな利益相反だが、なぜか黙認されている。
ピロリ菌感染者に検診対象を絞れば、自治体にとっても無駄な予算の執行をせずに済むはずだが、検診団体は天下りの指定席。 これも外部から批判されるまで、無駄な検査に予算を付け続けるだろう。