【沖縄・高江ヘリパッド】守るべきもの

工事現場に入るトラックを阻止する為、朝から座り込みをしていた100人を超える人々。彼らは、沖縄県民や全国から駆けつけた市民たちで、巷で流布されているような活動家ではない。自分の子供や孫に、大切な沖縄を守るために必死に新基地建設を阻止しようとしている。 東京、名古屋、大阪などから派遣された若い機動隊員たちは、工事トラックを現場に入れるために「人払い」をさせられている。まず、機動隊 […]

続2・沖縄・高江ヘリパッドの現場から

N1ゲートからのトラック通行もなく、大きな変化のない一日になりそうだと思っていた昼下がり。 建設反対派のリーダー・山城博治氏が、意表を突く作戦を仕掛けた。画像の有刺鉄線で囲われた建設予定地に、100人を超える老若男女が一気に傾れ込んだのだ。 何度もお伝えしているように、大半は高齢者と言える世代の方々だ。おそらく孫の世代にあたる機動隊員も力づくでの排除は難しく、今日の工事は中断を […]

続・高江ヘリパッドの現場から

午前中は、N1ゲート前の動きは無かった。ただし、台風が近づいているので、今日午後にトラック搬入の可能性が強いという見立てもあり、現場での座り込みが続く。 ヘリパッド建設現場で動きがある時は、ほぼ必ずNHKのクルーが来ると市民グループの人が言っていた。さもありなん、という感。 東京、大阪、神奈川、福岡から動員されている機動隊の若者たちに、一人の沖縄の女性が呼びかけていた。沖縄を虐 […]

沖縄・高江ヘリパッド建設現場から

いま、通称N1ゲート前に200人を超える市民が座り込みをしている。 ヘリパッド建設用道路の敷設を食い止めるためだ。 圧倒的に高齢の方が多いが、身体を張って基地を作らせないという気概に満ちている。まだ、トラックの搬入はない。嵐の前の静けさなのか。警備会社がゲート前に立ちはだかり、市民たちを見下ろしている。 市民の一人が『アベ政治を許さない』の旗を機動隊のバスに掲げた。悲壮感よりも […]

沖縄で起きていること

今日から沖縄・高江のヘリパッド建設予定地の現場に来ている。 驚いたのは、日本政府の高圧的な対応を食い止めているのは、大半が白髪のご老人たちだったことだ。 30度を超える大地の上で、徹底した非暴力のスタイルで、抵抗の意志を示している。 これに対して、東京や大阪、九州から動員された若くて屈強な警察官は、まるで権力を誇示するかのように暴力的な鎮圧、排除を行う。 こんな事が、民主主義国 […]

ピンハネが横行する歯科業界

保険の銀歯や入れ歯の製作には、長い時間と労力がかかる。 その対価として診療報酬で設定された技術料は、驚くほど安い。歯科医はそこから、さらに値下げを技工士側に要求する。断れば仕事を切られるだけだから、技工士は怒りを胸に抑え込み、笑顔で承諾しているはずだ。 最近では、規模を大きくしたラボ(技工所)が、営業マンを使って歯科医から安い価格で受注をかき集め、その半額で下請けに出している。 […]

歯科技工士たちの静かなる怒り

私たちの口の中に入る銀歯や入れ歯を作っている人たちが、不当に搾取されている。 不条理に対する怒りを溜め込んで、声を上げられずにいる。少しでも歯科医たちに嫌われたら、仕事が無くなる可能性があるからだ。実際に、歯科医たちが裏で申し合わせて、自殺に追い込まれた歯科技工士もいる。 週刊ポストの記事を読まれた歯科技工士の方から、お便りをいただいた。記事で紹介した状況と全く同じで、連日2時 […]

歯科技工士の命が脅かされている

取材して感じるのは、独善的で、自分の主張が絶対に正しいと思い込んでいる歯科医が本当に多いことだ。少し長くなるが、歯科業界の政策提言を行っているグループ「みんなの歯科ネットワーク」の歯科医から、技工士問題に関する私の報道に対して次のような投稿がされたので、反論を述べておきたい。 この記事には「明らかに」間違った認識があります。感情的な部分はわかりますが、多くの一般の方が目にするも […]

週刊ポスト「やってはいけない歯科治療」第9回について

歯科治療のタブーを明らかにして、これまで歯科医と患者の間に存在していた不信感という、深い溝をいかに埋めていくか。このようなコンセプトでスタートした、週刊ポストの「やってはいけない歯科治療」シリーズ。  実は、現在発売中の第9回・歯周病特集において、思わぬ事態になっている。 取材した歯科医がご自身のブログやツイッターで、詐欺的な取材であるとか、まるで事実をねじ曲げた記事 […]

轟哲也さんとの約束

先月、僕が尊敬する轟哲也さんが亡くなり、虚無感にとらわれてしまっていた。歯科治療の連載は立ち止まる事ができないので、ギリギリのところで繋いできた。FBを更新する気力もなく過ごしていたけれど、動き出さなければ、轟さんや、希望の会を引き継いだ妻の浩美さんに申し訳が立たない。 国が推奨する胃がん検診を毎年受け、要精検という通知で内視鏡検査に行きながら、轟さんはスキルス性胃がんを見落と […]

週刊現代の医療記事をめぐる騒動

いま、巷では週刊現代の「ダマされるな!医者に出されても飲み続けてはいけない薬」をめぐって、取材を受けた医療者や、文春、週プレなどが厳しく批判を展開している。仮に指摘されているように、コメント内容の主旨を変えて構成したり、電話でさらっと聞いただけで取材したアリバイとしているならば、明らかに問題だ。週刊現代や記事を書いた人間を擁護する気は、全くない。 ただし、国民の中には、医療に対 […]

続・緩和ケア、そして利他的な精神について

昨日、聖路加国際病院・日野原記念ホールでの講演後、轟哲也さんはロビーに移動するとソファに崩れるように横たわった。体力的には限界に達していたのは明らかで、すぐに主治医でもある 林章敏先生がバイタルチェックをしていた。無理を押してまで、哲也さんが伝えたかったこと、それは、がん患者と家族が実感した緩和ケアの存在意義であり、未だに残る誤解を解くためだったと思う。   &nbs […]

緩和ケア、そして利他的な精神について

スキルス胃がん患者・家族の会を立ち上げた、轟哲也さん、浩美さん夫妻が、今日午後に聖路加国際病院で、緩和ケアをテーマに講演をした。轟哲也さんは、かなり体調が悪化して、辛い表情をしている時間が長くなったが、この日に向けて自分を奮い立たせていたようだった。自分の体験を少しでも多くの人に知ってもらい、進行がん治療の厳しさを和らげてもらいたいという、利他的な心が哲也さんの身体を動かしてい […]

参院選の結果は、自民と公明の信任ではない

テレビ各局が、当確をどこよりも先に打つことにシノギを削っていたが、それに一体何の意味があるんだろうか? 選挙中に各党の公約や、候補者の実績、主張の中身をほとんど伝えていないのは、メディアとしての存在意義を放棄しているようなもの。いい加減に、公選法の呪縛から脱してほしい。 ただし、選挙特番の中継では、テレ朝の富川キャスター、TBSの竹内キャスターが、安倍首相に臆することなく、憲法 […]

歯科医師会と政権の闇

去年5月、日本歯科医師会の政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)が、複雑な献金ルートを経て菅義偉・官房長官が代表を務めていた団体に渡っていた、という疑いを週刊ポストがスクープした。 歯科業界は長らくモラルハザードの状態なのに、厚労省が黙認しているのには、理由があるのだろう。とにかく、この報道を新聞やテレビは、沈黙を決め込んで一切後追いしなかった。菅長官の強権的な姿勢を、官邸担当 […]

「がん対策基本法」をめぐる問題点について

きょうの朝日新聞オピニオンの頁に掲載された。   ハフィンポスト日本版に投稿した「がん対策基本法」をめぐる問題点について記した私の記事が、6月14日の朝日新聞朝刊で紹介されている。 「がん対策基本法改正案をめぐる疑問」 HUFFPOST JAPAN(2016.6.7) 日本のがん対策は、「最大多数の最大幸福」の概念に基づいており、「希少がん、難治性がん、小児がん」につ […]

朝日新聞と検診利権

胃がん検診(上) 内視鏡で死亡率減少に期待 デメリットも(朝日新聞デジタル) 胃がん検診に関する朝日新聞の記事には、大きな違和感を覚える。 成沢林太郎医師らは新潟市の胃がん検診で、内視鏡検査の胃がん発見率は、バリウム検査より3倍高いと報告。バリウム検査では発見が難しい食道がんを、内視鏡検査で数多く発見している。この特集記事では、こうした事実に一切触れていない。一般の人でさえ、バ […]

【動画】轟哲也さん「スキルス胃がんの不安と向きあう」

スキルス胃がん患者・家族会の「希望の会」を設立した、轟哲也さん。希少がん、難治性がんである「スキルス胃がん」は、治療法が確立されているとは言い難く、情報を集めるにも大きな苦労をしてきた。進行が早いスキルス胃がんの不安と、どのように対峙してきたのか、自身の経験を踏まえて語った。   スキルス胃がん患者・家族会「希望の会」HP 「緩和ケア診療所いっぽ」生き抜いた3人の男たちと家族の […]

【動画】がん対策基本法 ー希少がんの現実ー

がん対策基本法改正案の第二条第五項では、「それぞれのがんの特性に配慮したものとなるようにすること」と表記されているが、全がん連は「それぞれ」の部分を「希少がん、難治性がん、小児がんなど」と具体的に明記することを要望している。全がん連に加盟する「希望の会」轟浩美副理事長が、その理由をスキルス性胃がん患者の置かれている現実から説明した。  スキルス胃がん患者・家族会「希望の会」HP […]